ムックちゃん:ミニチュアシュナウザー

症状:前十字靭帯完全断裂

13歳のムックちゃんは、散歩後右後肢をかばうようになったとのことで来院しました。レントゲン検査では、関節液の貯留、大腿骨顆と脛骨の顆間隆起の不一致が認められました。触診においても、膝関節の不安定性が認められ、レントゲン検査の結果と合わせて前十字靭帯の断裂が強く疑われました。膝の安定性に重要な役割をしている前十字靭帯が断裂すると、大腿骨に対して脛骨の前方変位が起こります。

 

正常な膝関節

正常な膝関節

脛骨の前方変位

脛骨の前方変位

断裂した前十字靭帯

断裂した前十字靭帯

プレート設置

プレート設置

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ムックちゃんは軽度の心臓弁膜症がありましたが、早く足を使えるようにTPLO(脛骨高平部水平化骨切り術)を行いました。TPLOは、膝の安定性を得るために脛骨近位部を半円に骨切りする手術ですが、従来の関節制動術に比べると安静期間が短く済み、早期に歩くことができる利点があります。ムックちゃんも術後1カ月後には、普通に歩くことができるようになりました。

術後正面像

術後正面像

術後側面像

術後側面像

 

 

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次