避妊・去勢手術の重要性
今回は避妊・去勢手術についてです。
そもそも、した方が良いのか迷われている方も多いのではないでしょうか。
そのため今回は、メリット・デメリット、手術を行う時期、行った後気をつけることをお伝えしようと思います。
まず、しないとどうなるか、デメリットをご紹介します。
オスは、前立腺肥大や精巣腫瘍などの病気にかかる恐れがあります。精巣腫瘍は、犬の腫瘍中15%を占め、発生も若くしてみられます。陰睾(睾丸がお腹の中にある)の場合、腫瘍発生が13倍高くなります。メスは、卵巣や乳腺腫瘍、子宮蓄膿症などにかかる恐れがあります。
メリットは、上記の病気の予防、発情期のストレス軽減、性ホルモンによる問題行動(マウンティングや尿スプレイなど)の抑制、防止が出来ます。メスは望まない妊娠の防止、生理による出血のケアも不要になります。
では、いつ手術を行えば良いのでしょうか。
去勢手術は生後7~10カ月、避妊手術は生後6~9カ月頃に行うのが一般的ですが、その時期を過ぎても手術は可能です。また、メスには発情期があるため初めての発情より前に避妊手術を行うのが良いでしょう。
ちなみに、
犬の乳腺腫瘍の避妊手術による予防効果は
初回発情前 99.5%
1回目発情後 92%
2回目発情後 74%
2.5歳以降 効果なし
→2歳半までには手術をすると良い
ネコの乳腺腫瘍の避妊手術による予防効果は
生後6カ月まで 91%
生後7~12カ月まで 86%
生後13~24カ月まで 11%
2歳以降 効果なし
→1歳までには手術をすると良い
手術を行った後、注意することがあります。それは、太りやすくなることです。避妊・去勢手術後は毎日の必要なエネルギー量は減ってしまい、同じ量を与ていると太りやすくなります。メスは、発情前に行えば肥満になることは少ないのですが、発情が来た後に行うと太りやすくなります。
そのため、与える食事に気をつければ、きちんと体重を管理することが出来ます。例えば、ドクターズケアのフードは実際に獣医師の先生が栄養や原材料を考えて作っている、国産のフードなので安心して与えられると思います。何を与えれば良いかよくわからない際はご相談お待ちしております。
最後に、当院ではこどもを産ませる予定がないようでしたら、早めに避妊・去勢手術を行うことをおすすめしています。手術をすることで防げる病気がありますので、今飼っているワンちゃんネコちゃんをより健康に、長生きさせてあげてくださいね。
長谷川